エベレストベースキャンプの帰り、高山病で救急ヘリを呼ぶ事を決意したばかちゃす。
救急ヘリ、すぐに来てくれるのでしょうか…。
救急ヘリの費用なども書きます。
●これまでのエベレスト記事
・メンヘラを起こしたのでエベレストに行ってきた話。ベースキャンプ費用。
・エベレストの装備・持ち物。ツアー会社の社長からセクハラ!?
目次
ベースキャンプ達成後、高山病
前回の記事に書きましたが、ベースキャンプの帰り道、頭痛や鼻水に加えて「めまい」が発生。

帰りの険しい道、写真も撮れないフラフラの状態で宿になんとか帰還。
救急ヘリを呼ぶ事に。
救急ヘリを要請
救急ヘリってどうやって呼ぶのでしょうか…。
自腹なら宿の人に言えばヘリ会社を紹介してくれると思います。
が、私は自腹ではありません。
海外旅行保険。
登山器具を使わない「トレッキング」は海外旅行保険の適用内。
ちなみにガチな登山器具を使うと「登山」になり、海外旅行保険は使えません。
海外旅行保険より高い、登山保険の加入が必要になります。
とりあえずベテランガイドさんと宿の人に「具合が悪いからヘリを呼ぶ」と話し、海外旅行保険に自分で電話しました。
海外旅行保険とのやり取り
保険会社の方と電話。
症状を話し、「近くに医療関係者はいますか?もしいればその方からあなたの症状を聞きたいです」と言われるも、いるわけがなく、私とベテランガイドさんが電話で説明。
(宿の他登山客の中にもしかしたら偶然医療関係者がいるかもしれないが、他客の職業など知るわけがない。)
保険会社が私のツアー会社に連絡して
ツアー会社がヘリを手配する事に。
余談ですが、エベレストでヘリを呼ぶとガイドは喜びます。
察しの良い方ならお気付きでしょう。
エベレスト・ヘリビジネスの闇
ツアー会社、ヘリ会社からマージンがある。
悪質なツアー会社だとガイドにヘリノルマを作り、酷いところだと客の食べ物に具合が悪くなる薬を混ぜて意図的に高山病にさせヘリを呼ぶ事もあるのだとか。
これ、多分ガチです。
今回諸事情により他社のガイドさんにお世話になったので、ガイドさんはヘリのマージンが貰えないにしろ、
ツアー会社は絶対マージンで儲かる。
ガイドが高山病になって救急ヘリをお願いした時は対応が良くなかったツアー会社ですが、
ツアー会社のセクハラ社長、私がヘリを呼ぶと言ったらルンルン。
ちなみにベテランガイドさんはヘリマージンが貰えないにしろ、ベテランガイドさんもちょっとルンルン。
私がリタイアすれば帰りの下山費用が丸々儲かるから。
何度か書いていますが、エベレストツアーは宿代や食事代やツアー料金に込み込み。
よって私がリタイアすれば帰りの宿代や食事代をガイドは払わなくて良くなる。
その分ガイドが儲かるわけです。
標高により物価が違いますが、大体1日2、3千円浮く。(宿代と食事代)
ガイドの日給は通常2千円くらい。
ベテランガイドさんは凄い?資格を持っていて日給を聞いたら3,500円くらいとの事。
※英語の他に、日本語や中国語に対応できたり、ガイドの凄い資格を持っていると日給が高くなります。(とはいっても数千円)
客がリタイアすれば儲かるのでガイドは結構喜ぶわけです。
救急ヘリの費用
私は海外旅行保険を使い、キャッシュレスで受診したので金額が分かりません。
エベレストベースキャンプ最寄りの宿から首都カトマンズまで、ヘリで2時間かけて搬送。
その後、救急車で外国人専用高級病院に運ばれました。
(そこまで求めてないのに保険会社が用意した)
「いくらするんだろう」という好奇心と疑問からヘリ会社と病院で聞いたのですが、教えてもらえず。
気になって調べたら、多分100万円しないくらいっぽいです。
何百万円とかを想像していて、ちょっと拍子抜け。
(改めて書きますが、ドクターヘリではありませんでした)
夜でヘリが来れない
ヘリを要請したのは夕方。
日が沈むからなのか、翌朝までヘリが呼べないとの事。
アホみたいに書いてますが、私はマジで具合が悪い。

血中酸素濃度は63%。
90%以下は意識消失レベルらしい。
それでも私はインスタストーリーを更新していました。
ネイルをしてるので誤差?と思われるかもしれませんが、その場にいた人、大体みんなこんなかんじだったので誤差ではないと思います。
とにかくみんな何かしら体調が悪い。

前日のんきに投稿していた、エベレストベースキンプの気温。
マイナス12度。
氷点下・−12℃でヘリを待ち続ける
そうそう…書き忘れていた事がありました…。
これまで宿の部屋に暖房とコンセントが無い事は散々書いてきましたね。
高山病で危篤状態になっても暖房が無い部屋で寝るしかないのです。
で、唯一暖房がある共用スペース。
夜しか暖房を付けてくれない
日が沈んでから21時くらいまでしか付けてくれないのです。

頼んでも付けてくれず、マイナス12℃の気温でひたすら待ちました。
(これは翌朝…)
とにかく具合悪い
軽い吐き気も出てきて、食欲は一切無し。
吐き気には薬を飲んで対処。
「食欲無いから夜ご飯いらない」と言ったら、ベテランガイドさんが「スープだけでも飲んだ方が良い」とスープを頼んでくれました。
ちなみにこの時点ではこの食事代、スープはガイドさんが支払う事になります。
私が食事を頼まない方が儲かるのにスープを進めてくれたガイドさん。
本当に良いガイドさんでした。(40代くらいのベテラン)
写真は撮っていませんが、彼の顔は一生忘れません。

頼んだ玉ねぎスープ。
玉ねぎの味が辛かったけど、飲める味で身体に沁みました。
高山病で寝れない
寝ようとしても浅い睡眠で30分、1時間おきに飛び起きてしまい、ほとんど一睡もできず。

アホなインスタストーリーを更新していましたが、本当に辛かった。
(携帯はいじれたので、やる事がなくSNS実況)
眠いのに寝れない。
寝ても、寝れてるのか起きてるのか自分でも分からない、不快な浅い睡眠。
そして心臓がバクバクして、ハッと目を覚ます。
これが朝まで続きました。
朝になってもヘリが来ない
山の朝は早い。

朝5時から寝る事を諦め、共用スペースで暖かい飲み物を注文しまくりひたすら耐える。
ちなみに飲み物代、ガイドさんが払ってくれた…。
食事代はツアー代に込みだけど、飲み物代は別途なのに。
たかが飲み物代と思われるかもしれませんが、ネパール人からしたら高額です。
この時の飲み物、1杯300円くらいだったかな。
2杯くらい?ご馳走してくれました。
…ベテランガイドさんの日給、3,500円くらいです。
ネパール人の月給は首都カトマンズで1〜2万円。(農村部だと数千円)
ガイドは高給な仕事。でも1年中仕事ができるわけではありません。
オフシーズンは仕事ができない。
そんな経済環境の中、ガイドさんは払う事を申し出てくれました。
自分で払うと断ったのですが、払ってくれるとの事で甘える事に。
当時は具合が悪くあまり頭が回っていなかったのですが、こうしてブログに書いて冷静になってくると、ベテランガイドさんの有り難さが今になって痛感してきます。
本当に一生忘れません。
ベテランガイドさんと日本人男性グループは歩いて下山なので、ここでバイバイ。

朝8時半に来てくれるはずのヘリが全然来ず、寒い宿(ロッジ)でひたすらヘリを待つ。
ヘリが来たのは10時半くらい。
やっと来た…という気持ちになりました。

でも、そこからも長かった…。
続く…。
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